幼児語はどのように成り立つの?
2020年11月30日
Q. 犬は「わんわん」、車は「ぶーぶー」のように、幼児語は社会で共通の認識として共有されている気がします。しかし、これらの言葉はメディアや学校では見た記憶がありません。それでは、誰がどのように広めているのでしょうか。
A. 幼児語には、大別して以下の3パターンを認めることができます。
(1) 擬音語由来のもの
「わんわん」「にゃんにゃん」「ぶーぶー」など
(2) 幼児語特有のもの
「あんよ」「まんま」など(「歩み」「まま」などから変化)
(3) 舌足らずな発音を再現したもの
「おちゃかな(魚)」「~でちゅ」など
このうち(3)のパターンについては、たとえばTVドラマやアニメなどの中で乳幼児に対峙する大人が用いている姿を少なからず認めることができます。また、(1)も(3)ほど顕著ではないものの、創作物の台詞の中などに出てくる例もあります。
これらに比べ、(2)のようなパターンは辞書にこそ載っているものの実際の使用例が全体的に少なくなっており、あるいは廃れゆく流れになりつつあるのかもしれません。それでも古い創作物を探してみると実例はあり、いずれもメディアの力で全国区になったものと見なすことができそうです。