アクセント型の名称は何に有効?
2020年6月30日
Q. 諸現象を見ると,アクセント核の位置を後ろから数えて指定する方式のほうがこれらの記述に適しているように思われます。「人名や地名のアクセント」のところでは,「-3型」とすれば済むところが「頭高型または中高型」と複雑になってしまっています。しかも,4モーラ以上の語長を持つ中高型の語はそのアクセント核の位置が曖昧になってしまうと思います。頭高型や中高型といった区別はどのような場合に役立つのでしょうか。
A. 確かに人名・地名のようにアクセント核の位置が(後ろから数えて)何拍目なのかが限定的になるパターンにおいては、そのようにカウントして表記する方法が有効になります。しかしながら、一方で「頭高型」「尾高型」「平板型」の区別は直感的にわかりやすく、個々の単語のアクセント位置を示す上ではきわめて有用になります。「中高型」が何拍目なのかを明示しないというのは確かですが、少なくともそれ以外の名称については広く様々な単語について用いられる価値があると言えます。