(文法)「○○部」と「○○語」の違いは?

Q. 「修飾部」などは文節、「修飾語」などは単語のことだと理解したのですが、文の成分とはどちらのことを指すのでしょうか。

A. 「修飾語」は文節の機能の一つ=文の成分です。

たとえば(1)「庭の 桜が きれいな 花を 咲かせた」という文において、他の部分をより詳しく説明する役割を果たしている「庭の」「きれいな」という部分を修飾語と呼びます。修飾語など、1つの文節が文を組み立てる部分として働いているもののことを文の成分と呼びます。

一方、上で挙げた例文(1)においては、(1′)「桜が 花を 咲かせた」という文では主語「桜が」が果たす役割を、「庭の 桜が」という2文節の組み合わせが果たしています(主部)。また、(1′)では修飾語「花を」が果たしている役割を、(1)では「きれいな 花を」の2文節の組み合わせが果たしています(修飾部)。こうしたものを連文節と呼びます。

まとめると、「○○語」は1文節からなる文の成分であり、「○○部」は複数文節からなる文の成分相当のまとまり=連文節ということになります。

satoyou
  • satoyou
  • 大学教員。主に日本語学系の授業を担当しています。