日本語以外の役割語って?

Q. 役割語は、日本語以外の言語にも存在するのでしょうか。役割語を有しない言語などもあるのでしょうか。

A. 日本語以外でも、たとえば年配の人物がより古い言葉を(実際以上に)多用する、英語においては「ハリー・ポッター」シリーズのドビーが“Dobby wanted…”と言うように自分自身の名前を文の主語とすることで「片言」のような雰囲気を出すなど、言葉遣いによる特徴付けは行われることがあるようです。もっとも、世界にも類を見ない呼称(特に一人称代名詞)や、細やかなニュアンスの表し分けを担う語尾(終助詞など)の多様さなどもあって、日本語ほどバリエーション豊富な言語は他にないと考えられます。

多言語に精通しているわけではないので詳しくはお答えできませんが、文学が未発達な(特に文字を持たない)言語においてはそれだけ役割語的な表現が乏しいという予測は成り立つと思います。

satoyou
  • satoyou
  • 大学教員。主に日本語学系の授業を担当しています。

コメントする