Q&A

日本語学系の授業で受けた質問に回答します。

連声は日本語で問題にならない?

Q. 合成語が作られるときの音変化について、「連声」というのはどのように位置づけられるものなのでしょうか。 A. 連声とは、前要素の末尾の子音が二重になる現象のことで、たとえば「観kan」+「音on」が「観音kannon」、「雪set」+「隠in」が「雪隠settin」のようになることを指します。こ…
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「まつげ」は合成語?

Q. 「まつげ」「かいこ」「みなと」のように起源をたどれば合成語であることがわかる単語であっても、単純語として扱うことになるのでしょうか。 A. それぞれ「目つ毛」「飼い蚕」「水な戸」のような語源を持っており、作られて使われだした当初は合成語であったと言えますが、現代語の感覚としてはもはやそうした分…
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価値の下落は起こり続ける?

Q. 価値の下落は今後も起こりうるのでしょうか。 A. 言語の性質上、語感や意味は永久不変のものではあり得ず、今後とも価値の下落は起こると考えられます。実際に、「マンション」などもすでに古び始めており、「レジデンス」などの新語に浸食されつつある現状があります。…
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長音記号は外来語用?

Q. 長音記号「ー」はいつ頃から使われているのでしょうか。また、これは元々外来語の表記に用いるためのものだったのでしょうか。 A. 最古の例としては新井白石の『西洋紀聞』(18世紀初め成立)が挙げられます。当時からヨーロッパの人名など外来語の表記に特化したものだったようです。…
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語種はどう区別する?

Q. 語種の判別がつかないことが多いのですが、何か手がかりになるものはないでしょうか。 A. 辞書で引けば、少なくとも外来語か否かの判断は可能です(原語が何語なのかも含めて示してくれる辞書は少なくありません)。特に『新潮現代国語辞典』では和語をひらがな、漢語・外来語をカタカナでそれぞれ立項しており、…
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拘束形態素は日本語以外にもある?

Q. 日本語以外の言語にも拘束形態素はあるのでしょうか。 A. 基本的にすべての言語にあると考えて差し支えありません。たとえば英語のun-やin-(接頭辞)、-erや-ism(接尾辞)といった例を挙げることができます。…
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前期末課題について

Q. 問(5)の出題意図がよくわかりません。 A. 「複数行において広く認められるパターン」という部分を、「複数行において同じ仕組みで生じるもの」と読み替えて考えてみてください。 用語(自由異音など)の意味については、動画内でご確認ください。…
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「一度下がったら上がらない」って本当?

Q. アクセントは「一度下がったら上がらない」という原則について、短い単語であれば納得できるのですが、どれだけ長くてもそうであるのか疑問に感じました。 A. 実際には、あまり長い複合語は1語であっても途中で切ったり、要素ごとにアクセントが上がり下がりしたりする(さらには多少のポーズも置かれる)例がみ…
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人名・地名のアクセント、例外の例外はある?

Q. 人名・地名のアクセント核について、-3型の例外にあたるパターンで-4の位置にも特殊拍が来る(特殊拍が2拍続く)場合はどのようになるのでしょうか。 A. たとえば「グリーンウェイ」という外国の人名がありますが、この単語は-3の位置に/N/、-4の位置に/R/がそれぞれ現れています。このような例に…
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英語由来の単語、どうしてアクセントが変わるの?

Q. 英語などの外国語から日本語に取り入れられた単語は、原語とアクセントが違っている例が多いように思うのですが、これは強弱アクセントと高低アクセントの違いに起因しているのでしょうか。 A. 根本的なアクセントのあり方や音韻体系の違いも一因としてはありますが、強弱アクセントの「強」を高低アクセントの「…
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